懐古の中に恐怖 - 昔話 「かちかちやま」

最近の、昔話は、変わってきてるという。

桃太郎は鬼ゲ島まで鬼退治。
村の人たちから盗んだ金銀財宝を持って帰って、おじいさん、おばあさんと仲良く暮らしました。

現代版は、桃太郎はその金銀財宝を村人に返しました、と、人道的に(?)変化。
村人が金銀財宝持ってたんかい? と思わないでもないけれど。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

会社の近くに図書館あるの発見。
とーきどき、お散歩途中に寄ってみる。

わたしは福音館にお勤めの叔父がいたから、絵本には恵まれていた。
そーだ!
昔読んだ絵本を見つけてみよう!

最初、「泣いた赤鬼」。

赤鬼と青鬼の、友情物語。
自分の記憶とほぼ同じ。

赤鬼は、黙ってそれを読みました。二度も三度も読みました。

しみじみするのでした。

続いて、「かちかちやま」。

おじいさんが、縛ったタヌキを持ち帰り、おばあさんにタヌキ鍋を作るように言いつけました。
おじいさんが町に仕事にでている間に、おばあさんはタヌキ鍋の用意を始めました。
「おばあさん、わたしも手伝いましょう」と、縄をほどくようタヌキが頼みます。
「そんなことしたら、おじいさんに叱られますよ」、おばあさんは断りますが、あんまり頼むので、縄をほどきました。
タヌキはおとなしく、おばあさんのお手伝い。
そこで、汁にいれる豆をこぼしてしまい、おばあさんが拾おうとかがんだところで、タヌキがおばあさんを鍋にほおり投げました。

おじいさんが仕事から帰ってきて、汁を食べ始めました。
「このタヌキ汁は、おばあさんのにおいがするねぇ」
「タヌキ汁は古くなると、おばあさんのにおいがするんですよ」、おばあさんに化けたタヌキは言いました。


うっぎゃー!

図書館のこどもコーナーの、小さな小さなソファにちょこまかんと座っているわたしは、ぞわわわわ。
背中合わせにしているおばちゃんに、本の整理をしている司書の方を見回し…。

ざーんーこーくーもーのーがーたーりー。

と視線を送るものの、誰もわたしのことなんて、みてないから、ひとりぼっち。
人間て孤独…。

そのあとは、おじいさんのために仇を討つウサギさんと、タヌキの戦い、圧倒的にタヌキくん劣勢、のお話。
その過程も、結構残酷、ひどい話。
だけど、おばあさん汁(…)のくだりの衝撃ったら…。

こんなん、純粋無垢な幼心で読んでいたんかいーっ。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

冒頭の、昔話が変わっている、というのは、こういうところから変化を求められているらしい。

おばあさんは病気で寝込む程度で、泥船で死んでしまうタヌキは自分の行動に反省し、謝ったタヌキとウサギは仲良しになる、みたいな話。

悪いことをしたら謝りましょう、が教訓?

それも大切だと思う。
間違ってないと思う。

でも、わたしの子どもの頃の残酷昔話はきっとたくさんあったはず。
だけど、わたしはそういう残酷物語を読んで、残酷な人間になったか? というと決してそんなことはない。

なんか、深いなぁ…、と、胸をドキドキ(だって、ばあちゃん汁…)させながら図書館を出たら。

ガンジーが立ってた。
画像
うーん。
深い…。


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